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皆高図書館☆推薦図書

 

『風に恋う』(額賀澪/著 文藝春秋 2018.7)

 皆さんには「憧れの人」っていますか?

  主人公の基(もとき)は、中学校最後の全国大会への出場を逃し、吹奏楽を辞める決意をします。2歳年上の玲於奈(れおな)は、ひと足先に吹奏楽の名門高校に進学して部長を務めていたため、何とか基を吹奏楽部に入れようとしますが、基の決意は変わりません。

 そんな基に、ある出会いが待っていました。基たちが吹奏楽を始めるきっかけとなった人物、瑛太郎(えいたろう)が吹奏楽部のコーチとして就任したのです。「憧れの人と吹奏楽ができる!」と入部した基を迎えたのは、過去の栄光など見る影もなくなった吹奏楽部でした。

 憧れの瑛太郎から指名され、吹奏楽部を部長として率いることになった基。果たして全国大会の切符を手にすることはできるのか・・・。

 この作品では、入学したばかりの1年生部長に嫉妬したり、選抜メンバーに選ばれず挫折を経験したり、純粋に目標に向かって努力する高校生たちのキラキラした姿が描かれています。

 ここまでは普通の青春ストーリーですが、一つ違うのが瑛太郎の視点からも描かれていること。基にとって完璧に映る「憧れの人」瑛太郎ですが、思うようにいかない人生に悩みを抱えていました。

 「憧れの人みたいになりたい」ってみんな思うかもしれないけど、その「憧れの人」だって、同じように高校時代があって、挫折や悩みを経験しています。それは現在進行中で続いていて、そんな色々な経験が積み重なって「憧れの人」になっているのだと気づいてほしい。

 これから色々悩んでたくさんの経験を積み重ねて、「憧れられる人」になっていってください。